結果:全身性の炎症はGFAPとS100βは変化する。GFAPとS100βの変化は炎症の強さと時間に依存する。
Summary
LPSの投与は神経系の炎症が引き起こされることが知られている。腸管においても中枢神経系に発現しているグリア細胞が発現しており、腸管のグリア細胞も中枢神経系のグリア細胞と同じ反応が引き起こされるかを確認した。
ラットにLPS(2.5mgkg-1)腹腔内投与後1時間、24時間、1週間に、腸管(十二指腸、盲腸、大腸)におけるグリア細胞のマーカーであるGFAPとS100βを解析した。
刺激後24時間ではすべての部位(十二指腸、盲腸、大腸)においてS100βが増加したが、刺激後1週間では低下した。
GFAPにおいても高濃度のLPS(0.25 or 5mgkg-1)刺激では24時間後ではすべての部位(十二指腸、盲腸、大腸)において増加した。
da Cunha Franceschi R, Nardin P, Machado CV, Tortorelli LS, Martinez-Pereira MA, Zanotto C, Gonçalves CA, Zancan DM. Enteric glial reactivity to systemic LPS administration: Changes in GFAP and S100B protein. Neurosci Res. 2017 Jun;119:15-23.